火風鼎(かふうてい) 離上巽下
鼎:元吉(げん吉),亨(とお)る。
《彖》に曰く:鼎は,象(しょう)なり。木(き)を以て火(ひ)に巽(い)れ,亨飪(こうじん)するなり。聖人亨(に)て以て上帝(じょうてい)に享(きょう)し,而(しか)して大いに亨て以て聖賢(せいけん)を養(やしな)う。巽(そん)にして耳目(じもく)聡明(そうめい),柔(じゅう)進みて上行(じょうこう)し,中(ちゅう)を得て剛(ごう)に応(おう)ず,是(ここ)を以て元に亨る。
《象》に曰く:木の上に火あるは,鼎なり。君子以て位(くらい)を正(ただ)し命(めい)を凝(な)す。
初六:鼎趾(あし)を顛(さか)しまにす,否(あし)きを出(いだ)すに利(よ)ろし。妾(しょう)を得てその子(こ)を以てす,咎(とが)なし。 《象》に曰く:鼎趾を顛しまにすとは,未だ悖(もと)らざるなり。否きを出だすに利ろしとは,以て貴(き)に従(したが)うなり。
九二:鼎実(じつ)あり,我が仇(あだ)疾(やまい)あり,我に即(つ)く能(あた)わず,吉。 《象》に曰く:鼎実ありとは,之(ゆ)くところを慎(つつし)むなり。我が仇疾ありとは,終(つい)に尤(とが)なきなり。
九三:鼎耳(みみ)革(あらた)まる,その行(こう)塞(ふさ)がる,雉膏(ちこう)食(くら)われず。方(まさ)に雨(あめ)ふり,悔(くい)を虧(か)く,終に吉。 《象》に曰く:鼎耳革まるとは,その義(ぎ)を失(うしな)えばなり。
九四:鼎足(あし)を折(お)る,公餗(こうそく)を覆(くつがえ)す,その形(かたち)渥(あく)たり,凶。 《象》に曰く:公餗を覆すとは,信(まこと)いかんぞや。
六五:鼎黄耳(こうじ)金鉉(きんげん),貞(てい)に利(よ)ろし。 《象》に曰く:鼎黄耳とは,中(ちゅう)にして以て実(じつ)とするなり。
上九:鼎玉鉉(ぎょくげん),大吉,利ろしからざるなし。 《象》に曰く:玉鉉上(かみ)に在(あ)りとは,剛柔(ごうじゅう)節(せつ)あるなり。 © 2026 I-Ching Divination. All rights reserved.