山雷頤(さんらいい) 艮上震下
頤:貞(ただ)しければ吉。頤(おとがい)を観(み),自(みずか)ら口実(こうじつ)を求(もと)む。
《彖》に曰く:頤,貞しければ吉とは,養(やしな)い正(ただ)しければ則(すなわ)ち吉なり。頤を観とは,その養うところを観るなり。自ら口実を求むとは,その自ら養うところを観るなり。天地万物を養い,聖人(せいじん)賢(けん)を養い以て万民(ばんみん)に及(およ)ぼす,頤の時義(じぎ)大いなるかな。
《象》に曰く:山下(さんか)に雷(かみなり)あるは,頤なり。君子以て言語(げんご)を慎(つつし)み,飲食(いんしょく)を節(せっ)す。
初九:爾(なんじ)の霊亀(れいき)を舎(す)て,我を観て朶頤(だい)す,凶。 《象》 に曰く:我を観て朶頤すとは,亦(また)貴(たっと)ぶに足(た)らざるなり。
六二:顛(さか)しまに頤(やしな)う,経(つね)を払(はら)う,丘頤(きゅうい)に于(い)く,征(ゆ)けば凶。 《象》に曰く:六二征けば凶とは,行(ゆ)くこと類(るい)を失(うしな)えばなり。
六三:頤(やしな)いに払(もと)る,貞凶。十年用(もち)うるなかれ,利(よ)くするところなし。 《象》に曰く:十年用うるなかれとは,道(みち)大いに悖(もと)ればなり。
六四:顛しまに頤う,吉。虎視(こし)眈眈(たんたん),その欲(ほっ)逐逐(ちくちく),無咎(とがなし)。 《象》に曰く:顛頤の吉は,上(かみ)光(ひかり)を施(ほどこ)せばなり。
六五:経を払う,居貞(きょてい)なれば吉,大川(たいせん)を渉(わた)るべからず。 《象》に曰く:居貞の吉は,順(じゅん)にして以て上(かみ)に従(したが)えばなり。
上九:頤(やしな)いによる,厲(あやう)けれども吉。大川を渉るに利ろし。 《象》に曰く:頤いによる厲けれども吉とは,大いに慶(よろこ)びあるなり。 © 2026 I-Ching Divination. All rights reserved.