水火既済(すいかきせい) 坎上離下
既済:亨(とお)ること小(すこ)し,利(よ)く貞(ただ)し。初(はじ)めは吉,終(おわ)りは乱(みだ)る。
《彖》に曰く:既済亨ること小しとは,小なる者亨るなり。利く貞しとは,剛柔(ごうじゅう)正(ただ)しくして位(くらい)当(あた)ればなり。初めは吉とは,柔中(ちゅう)を得ればなり。終り止(とど)まれば則(すなわ)ち乱るとは,その道(みち)窮(きわ)まればなり。
《象》に曰く:水(みず)火(ひ)の上(うえ)に在(あ)るは,既済なり。君子以て患(うれ)いを思い,而(しか)してこれを予防(よぼう)す。
初九:その輪(わ)を曳(ひ)く,その尾(お)を濡(ぬ)らす,咎(とが)なし。 《象》に曰く:その輪を曳くとは,義(ぎ)咎なきなり。
六二:婦(ふ)その茀(ふつ)を喪(うしな)う,逐(お)うなかれ,七日(なのか)にして得(う)。 《象》に曰く:七日にして得るとは,中道(ちゅうどう)を以てなり。
九三:高宗(こうそう)鬼方(きほう)を伐(う)つ,三年(さんねん)にしてこれに克(か)つ,小人(しょうじん)は用(もち)うるなかれ。 《象》に曰く:三年にしてこれに克つとは,憊(つか)るるなり。
六四:繻(ぬれぎぬ)あれば衣袽(いじょ)あり,終日(しゅうじつ)戒(いまし)む。 《象》に曰く:終日戒むとは,疑(うたが)うところあればなり。
九五:東隣(とうりん)牛(うし)を殺(ころ)すは,西隣(せいりん)の禴祭(やくさい)して,実(じつ)にその福(ふく)を受(う)くるに如(し)かざるなり。 《象》に曰く:東隣牛を殺すは,西隣の時(とき)あるに如かざるなり。実にその福を受くとは,吉大いに来(きた)るなり。
上六:その首(こうべ)を濡らす,厲(あやう)し。 《象》に曰く:その首を濡らす厲しとは,何ぞ長(ひさ)しかるべきなり。 © 2026 I-Ching Divination. All rights reserved.